Yyatmita

いつもの麺を、高たんぱく麺に変えてみた話

PFC管理をしながら米の高騰に悩んでいたとき、乾麺という選択肢に気づいた。たんぱくパスタ・たんぱくうどんとの出会いと、料理の科学へ踏み込む理由。

この記事は約7分で読めます

スーパーでたんぱくパスタを見つけた瞬間

MyFitnessPalをひらく朝

朝ごはんを食べながら、スマホでMyFitnessPalをひらく。

たんぱく質、脂質、炭水化物。3つの数字を記録するのが習慣になって、もう2年近くになる。

最初は「めんどくさい」と思っていたのに、今では記録しないと落ち着かない。数字で管理するようになって初めて、「あ、自分ってこんなに炭水化物に偏ってたんだ」と気づいた。

たんぱく質の目標は体重×1.5〜2g。体重60kgなら90〜120gが目安。朝に卵2個食べても12g、昼に鶏むね肉を食べてやっと30g……正直、意識しないと全然足りない。

でも最近、別の問題が出てきた。

米が、高い。


2025年の食卓を変えた出来事

2024年末から2025年にかけて、スーパーの米コーナーの価格が変わりはじめた。5kgで2,000円だったものが2,500円、3,000円と上がっていく。品薄で棚ごと空っぽになる日もあった。

PFC管理をしているとなおさらリアルに響く。炭水化物の主力は米。米が高くなると、食費の計算が狂う。

「なにか代替できるものはないか」と考えていたとき、乾麺が選択肢として浮かんできた。

パスタ、そうめん、うどん、そば——乾麺は長期保存ができて、100gあたりのコストが安い。スーパーで特売になることも多い。

ただ、PFC管理をしている身としては「炭水化物の置き換えはできても、たんぱく質はどうする?」という問題が残る。米には主食にしては多めのたんぱく質が含まれているし、麺に変えるとどうしてもたんぱく質が落ちる気がしていた。

そこで調べていて見つけたのが、高たんぱく麺という選択肢だった。


高たんぱく麺との出会い

最初に手にとったのはマ・マー たんぱくパスタ(早ゆでスパゲティ FineFast 高たんぱくタイプ)。

パッケージの栄養成分表示を見て、一瞬目を疑った。

乾麺100gあたり、たんぱく質20.3g。

通常のパスタは100gで12〜13g程度なので、約1.6倍。鶏むね肉100gに匹敵するたんぱく質が、パスタ1食分に入っている。

しかも茹で時間3分。普通のパスタより早い。

試しに1袋買って、シンプルにペペロンチーノを作ってみた。……普通においしい。違和感なく食べられる。これは使えると思った。

次に見つけたのがはくばく 一食分のたんぱく質がとれる細うどん

こちらは乾麺1食90gでたんぱく質17.2g(メーカーの公式サイトでは18.0gと表記)。通常のうどんが8〜9g程度なので、約2倍。

素材はえんどう豆たんぱくと小麦たんぱくのブレンド。一部のレビューでは「後味にプロテイン感がある」という声もあるが、実際に食べてみると普通の細うどんとほぼ変わらない。釜たまうどんにしたら、むしろおいしかった。


置き換えるだけ、という発見

高たんぱく麺の何がいいって、いつものレシピがそのまま使えることだ。

ペペロンチーノはペペロンチーノのまま。カレーうどんはカレーうどんのまま。作り方を変える必要がない。麺を変えるだけ。

PFC管理の視点から見ると:

  • たんぱくパスタ100g → たんぱく質20.3g、359kcal
  • たんぱくうどん90g → たんぱく質17.2g、310kcal

主食だけでここまで稼げるなら、ソースや具材のたんぱく質と合わせれば1食30〜40gは余裕で届く。

そして保存がきく。米みたいに精米から時間が経つと味が落ちる、なんてことがない。乾麺は賞味期限が長いので、まとめ買いしてもいい。

コスパも悪くない。Amazonで業務用の2.5kgパックを買えば、100gあたりのコストはかなり抑えられる。


ただ茹でるだけじゃなく、理解して作りたい

高たんぱく麺を使いはじめると、「もっとうまく作れないか」という欲が出てくる。

ペペロンチーノを何度か作ったとき、にんにくの香りが出るときと出ないときがある。冷たいオリーブオイルから炒めると乳化しやすいが、油温が高すぎると焦げる。なぜ?

重曹でパスタを茹でると中華麺っぽくなる、という話を聞いてやってみたら本当になった。なぜ重曹でラーメン風になるのか?

こういう「なぜ」が積み重なってくる。

レシピ通りに作っているはずなのにうまくいかない。逆に、レシピにない手順を試したらうまくいった。料理には変数がある。材料、温度、時間、形状……それを理解していないと、再現性が低い。

私たちが次に向かうのは、その「なぜ」を解きほぐす話だ。

たんぱくパスタを茹でる水の温度、重曹のpH、にんにくの加熱温度。数字で理解すると、料理の再現性が上がる。

次の記事では、加熱の科学——食材に何が起きているのかを追いかけていく。

麺を高たんぱくに置き換えたあと、どう「うまく作るか」の話をしよう。


免責事項: 栄養成分値はメーカー公式サイトの表示に基づく参考値です。医学的な助言ではありません。体調に不安のある方は専門家にご相談ください。

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