Yyatmita

【第1回】あの動画どこだっけ——Obsidian で動画メモを始めた話

YouTubeの履歴では前に見た動画が見つからない。メモアプリ Obsidian に1本ずつ保存して、フォルダで整理してみた

Obsidianをはじめました#obsidian#knowledge-management#youtube

あの唐揚げの動画、どこだっけ

「ああ、あの唐揚げのやつ、もう一回見たいんだけど——どこだっけ」

こういうことが、私にはしょっちゅうあります。先月か先々月に YouTube で見た動画で、二度揚げの温度管理がやたら細かくて「今度やってみよう」と思ったやつ。チャンネル名も思い出せないし、タイトルも曖昧。「唐揚げ 二度揚げ」で検索してみると、似たような動画がざっと 100 件以上出てきます。あれじゃない、これでもない。

YouTube の履歴を開いてみます。ひたすらスクロールして……1 ヶ月前の動画にたどり着くのは、正直しんどい。おすすめが目に入るたびにそっちへ引き寄せられて、気づいたら 30 分経っていたりします。

「後で見る」に保存しておけばよかった、と思うかもしれません。でも私の「後で見る」は、いつの間にか 100 本を超えていました。リストを開いても目当てのものを見つけるのは一苦労です。プレイリストを作って分けようとしたこともあります。でも今度は「どのプレイリストに入れたっけ」という問題が生まれます。

結局、これらはどれも「前に見たあれを探す」ための仕組みじゃありません。

YouTube は「次に何を見るか」を提案するプラットフォームです。おすすめが流れ、自動再生が続き、常に前へ前へ進む設計になっています。過去に見た動画を掘り起こすことは、そもそも想定されていません。履歴があっても、プレイリストがあっても、最終的にたどり着くのは「もうあの動画は見つからないかもしれない」という諦めです。

あなたにも、同じような体験があるんじゃないかと思います。

そこに気づいてから、やり方を変えることにしました。


Obsidian を使い始めた

「自分で管理できる場所に、動画をメモしておけばいい」

単純な発想です。見た動画を 1 本ずつ、自分のノートとして残しておく。URL だけじゃなく「この動画のどこが気になったか」のひと言も一緒に書いておけば、後から見返したときに何の動画かすぐわかります。

そこで使い始めたのが Obsidian というアプリです。

Obsidian はテキストファイルを書いて管理するメモアプリで、「ノート」と呼ばれるファイルを作って、テキストを書いていきます。書き方は Markdown(マークダウン)——テキストに #- のような簡単な記号を付けて書式を表す書き方です。特別な操作は何もありません。テキストを打つだけです。

Obsidian を選んだいちばんの理由は、ファイルがすべて自分のパソコンに保存されることです。クラウドサービスのようにどこかのサーバーに預けるわけではありません。サービスが終了しても、自分のデータは消えない。そのシンプルな安心感が決め手でした。

最初にやったことは本当にシンプルです。「YouTube」という名前のフォルダを 1 つ作って、ノートを 1 つ置きました。中身はこんなものです。

ふわふわ唐揚げの作り方

チャンネル: ◯◯チャンネル
見た日: 2026-01-15

![](https://www.youtube.com/watch?v=xxxxx)

二度揚げがポイント。1回目は低温、2回目は高温で仕上げる。
衣は片栗粉だけ。卵は使わない。

チャンネル名と見た日と、ひと言メモ。そして ![](URL) という行。それだけです。

この ![](URL) が、Obsidian を使い続けようと思った最大の理由でもあります。

Obsidian でこれを書くと、その行がそのまま YouTube の動画プレーヤーになります。ブラウザを別タブで開く必要がありません。ノートを読みながら、その場で動画を再生できます。![]() は「ここに埋め込んで表示してね」という意味の書き方です。

普通のメモ帳にリンクを書いても、クリックするとブラウザが開いて画面が切り替わるだけです。それだとメモと動画がバラバラになります。Obsidian の場合、ノートそのものが動画の再生画面になります。メモと動画が同じ場所にあるんです。

「二度揚げのとき、低温って何度くらいだっけ」と思ったら、上に書いたメモを確認しながら、すぐ下のプレーヤーで動画を再生できます。「メモ帳にリンクを貼るだけ」との決定的な違いはここです。

これで「あの唐揚げの動画」は確実に見つかるようになりました。


ノートが増えてきて、フォルダで分ける

10 本、20 本と増えてくると、1 つのフォルダでは探しにくくなってきました。

ファイルの一覧をスクロールして目当てのものを見つけるのが面倒になります。タイトルを見ても「あれはどの動画だったっけ」と迷うことが増えてきました。フォルダを分けよう、とは思ったのですが、「どう分けるか」で少し悩みました。

ジャンルで分ける? チャンネルで分ける? 日付で分ける?

しばらく使い続けていくうちに、気づいたことがあります。動画の種類によって、自然と合う分け方が変わるということです。

IT 系の動画は、チャンネル名でフォルダを分けました。「NetworkChuck」とか「クロノITチャンネル」のように。同じ発信者の動画を続けて見ることが多いし、「あのチャンネルで言ってたやつ」という形で思い出すことが多かったからです。チャンネル単位がしっくりきました。

料理動画は、ジャンルで分けました。「揚げ物」「スープ」「ごはんもの」のように。料理は「誰が作っているか」より「何を作りたいか」で探すことの方が多い。チャンネルで分けると、逆に探しにくかったんです。

音楽は、気分や用途で分けました。「作業用」「リラックス」のように。同じアーティストの曲でも、その日の気分によって置き場所が違います。

今のフォルダ構成はこんな感じです。

YouTube/
├── NetworkChuck/
│   ├── Docker入門.md
│   └── Linux基礎.md
├── クロノITチャンネル/
│   └── Git解説.md
レシピ/
├── お菓子デザート/
├── スープ/
├── ごはんもの/
└── 揚げ物/
音楽/
├── 作業用/
└── リラックス/

「どう分けるか」を考える作業は、そのまま「自分がこの情報にどうアクセスしたいか」を整理する作業でもありました。最初から完璧な構成を設計しなくてよかったです。テキストファイルなので、フォルダを移動するだけで簡単に直せます。使いながら少しずつ変えていけばいい。

この段階になると、「あの動画どこだっけ」はほぼ解決しました。フォルダを開いて、ファイルを見れば見つかる。それだけのことが、こんなにも気持ちよかったんです。


次に何が欲しくなるか

フォルダで分けたことで、「探す」という問題は解決しました。

でも、しばらく使い続けていると、新しいことが気になってきました。料理動画のノートがジャンル別のフォルダに散らばって増えてくると、「このうち実際に作ったことがあるやつだけ、まとめて見たい」と思うようになりました。ジャンル別のフォルダを 1 つずつ開いて確認するのは面倒です。

フォルダをまたいで、条件で絞り込めたら——その話は次の記事で。