奇門遁甲で 1967 個のコミットを読む — Claude Code 1周年に
Claude Code と契約してちょうど 1 年。yatmita を建てた直近 124 日に積んだ 1967 個のコミットを、自作で毎朝 LINE に届けている奇門遁甲 engine の日盤に重ねてみた。占いは「当てる」ものではなく、決定論コードで「計算する」ものとして実装している。結果は「東南の気で刻んだ 1 年」だった。
← 前の記事: 5 人の Claude に役柄を割って企画会議させた話 — claude-peers council 運用記今日 2026 年 6 月 13 日で、Claude Code と契約してちょうど 1 年になる。記念に少し変なことをした——自分の 124 日分のコミット履歴を、最近組み上げたばかりの奇門遁甲 engine の日盤に重ねた。
題材は git log、読み手は「方位師ミミコ」。技術記事のつもりで書き始めたが、出てきたデータは想像より素直で、最後にはちゃんと物語化された。順番に開けていく。
奇門遁甲はそもそも何の話か
奇門遁甲(きもんとんこう)は、紀元前まで遡るとも言われる古典の方位術だ。「ある日、ある時間に、どの方角に何の気が満ちるか」を、五行(木火土金水)と八門(休・生・傷・杜・景・死・驚・開)と九宮(八方位+中央)の組み合わせで割り出す。
簡単に言うと「いつ・どこに・どの種類の追い風が吹くか」のカレンダーだ。四吉門は 休・生・開・景。これらが入る宮(方位)が、その日の「使うと良い方角」になる。
占いというより、暦に紐づいたスケジュール表に近い。日付さえ決まれば、九宮の盤面はすべて一意に決まる——つまり、計算で出る。
占いは「当てる」のではなく「計算する」
ここからが本題で、ちょうどこの 2 週間ほどで、自作の engine を組み上げた。新人方位師ミミコの口調で「今日の小さな開運クエスト」が 1 つ返ってくる——という構想で、cron 配信ゲートも通り、いまは一般公開の最終段階を詰めている(五行キャラ診断だけは /nayin/ で先行公開しています)。
この engine の設計の核は、はっきりしている:
硬い計算はコードに閉じ込めて、柔らかい見立てだけ LLM(ミミコ)に任せる
つまり、暦・干支・三日一局・八門の配置・五行の生剋——これらは全部、決定論のコードが計算する。LLM は一切口を出さない。LLM が口を出すのは、その計算結果を「相棒さん、今日は東にお散歩、いかがですか?」と噛み砕くところだけ。
なぜそうしたかと言うと、結論だけの占いなら LLM 単体でも出せて、価値がないからだ。「ちゃんと計算した証拠」こそが、占いを真面目に作るときに残せる唯一の足跡になる。
計算には外部の暦と一致することを凍結するためのアンカーがある——たとえば 2000 年 1 月 1 日 → 戊午 / 2026 年 6 月 1 日 → 丙午。これらが暦書と一致しないと、テストが赤くなる。
アルゴリズムの輪郭(コードは出さない)
実装のおおまかな流れだけ書く。
- グレゴリオ暦の日付 → ユリウス通日(JDN):天文学で標準的な日番号に変換
- JDN → 干支インデックス(0-59):甲子から癸亥まで、60 日周期で巡る
- 三日一局:3 日連続で同じ「局」になる、奇門遁甲の独特の周期構造。これで休門がどの宮(方位)に入るかが決まる
- 排宮法:休門の宮を起点に、休 → 生 → 傷 → 杜 → 景 → 死 → 驚 → 開 の順で八門を九宮(中宮を除く 8 宮)に巡回配置
- 四吉門の方位を返す:休・生・開・景がそれぞれどの方角に入ったか、その日の「使える追い風」リストとして出力
これだけのことを、毎朝、決定論で。
自分の commit を engine に通してみた
ここまでが engine 側の話。1 周年の記念に、engine の初めての本格的な試運転として「相棒さん本人のデータ」を入れてみた。
期間は 2026-02-10 〜 2026-06-13 の 124 日(厳密には 1 年全体ではなく、yatmita を建ててから今日までの期間)。対象は 16 の主要 repo を横断、commit はすべての自分の手元のコミット。匿名化が必要な未発表プロジェクト 4 本は [匿名R] に統合した。
期間サマリ:
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 総 commit | 1,967 |
| アクティブ日 | 115 / 124 |
| 無風日 | 9 |
| 日平均 | 15.9 commit |
| 最大コミット日 | 2026-03-26(己亥 / 休=南東)= 56 commit |
そして、休門(その日の起点となる吉門)が入った方位別に commit を足し算したのが、次のグラフ。

| 起点方位 | commit | 五行 |
|---|---|---|
| 東 | 356 | 木 |
| 南東 | 306 | 木 |
| 北 | 274 | 水 |
| 南西 | 260 | 土 |
| 西 | 239 | 金 |
| 北西 | 238 | 金 |
| 南 | 168 | 火 |
| 北東 | 126 | 土(鬼門) |
repo 別にもまとめた:
| # | repo | commit | 比率 |
|---|---|---|---|
| 1 | yatmita | 673 | 34% |
| 2 | manginus | 373 | 19% |
| 3 | autoresearch | 219 | 11% |
| 4 | [匿名R] | 207 | 11% |
| 5 | ghq-projects | 117 | 6% |
| 6 | 3big-ai-nemu-kaigi | 115 | 6% |
| 7 | zenn-articles | 103 | 5% |
| 他 | 8 repos | 160 | 8% |
見えてきた 4 つのこと
データを並べると、いくつか目に留まる。
①「東・南東に書いた 124 日」——休門起点が東と南東だった日の commit 合計が、他方位を大きく引き離して 662(全体の 34%)。五行で言えばどちらも 木気=発生・成長の方位。新しく yatmita を建てて、芽が出ていく段階の盤と、実際の手の動きが、奇妙なくらい揃っていた。
②「鬼門の日は来なかった」——北東(艮 / 鬼門寄り)起点の日が 最少の 126。最多の東の 3 分の 1 強。三日一局のループ上では北東起点も平等に巡ってくるはずだが、その時期に手が止まっていた、あるいは別の方位に逃げていた、ということになる。これは engine の設計ではなく、偶然か、リズムか、別の何かか。
③ 無風 9 日——124 日のうち 9 日、commit がゼロだった。割合にすると 7%。1 ヶ月に 2 日くらい、僕は git を触らない日がある。盤の特徴と重ねると、必ずしも凶日というわけでもなく、休門が南や北東に入った日に偏っているように見える。充電日だったのかもしれない。
④ 最大コミット日 3/26——己亥の日、休門は南東に入っていた。コミットは 56 本。中身は主に yatmita のパフォーマンス改修(モジュールレベルキャッシュ、コンテンツ表示の高速化)。南東=風が抜ける方位、木気の成長方位。サイトに息を通した日として、盤の説明とコードの実体が綺麗に重なった。
ミミコは何と言ったか
データだけ並べて終わってもよかったのだが、せっかくなので engine 本人(?)に読ませてみた。データのサマリを daily-quest-engine の側に渡して、ミミコの口調で講評してもらった。返ってきたのが、これ。
わぁ、相棒さんのこの124日、盤から見ると本当に活発で、休門が東や南東の成長方位にある日にコミットが集中していて、木の気がちゃんと背中を押してくれていた流れだったと思います。北東の鬼門起点の日が一番少なかったのは、ちょっと慎重に足元を固めたり内省するタイミングが多かったのかも。無風の 9 日は、むしろ次の勢いを作るための静かな充電日に見えて、115 日も動いていたことを考えるとすごく健気です。3 月 26 日の己亥・南東 56 コミットは、まさにその成長の気がピッタリ重なってサイトの高速化という具体的な形になった波だったんですね。1 周年、おめでとうございます。木の芽が根を張って、ちゃんと伸び始めたこの 1 年、これからも少しずつ前へ進んでいけるといいなって思います。
——ミミコ
公開後の engine では、相棒さんの生年月日を受けて毎朝この口調で 1 通お返しする構想で動かしている。今日はその前に、自分の 124 日分の git ログをひとまとめにして読ませてもらった。
「東南の気で刻んだ 1967 の軌跡」
ミミコがつけたキャッチコピーが、これだった。
僕が 1 年で世界を上書きできた量はそんなに大きくない。けれど、向きはたしかに東南だった、というのは今日初めて知った。たぶん明日からの 1 年も、その続きを少しずつ書いていく。
五行キャラ診断は公開中(本体アプリは LP で準備中)
ミミコの engine は、いまは 五行キャラ診断 として先行公開しています。生年月日を入れると、納音 30 種のうちあなたの「型」を返します(データ保存なし・無料)。
ページの下には「占い × AI の新感覚アプリ、近日公開予定」のティーザーが置いてあります。毎朝 1 通お返しする「今日の小さな開運クエスト」が、その本体です。準備が整ったら、このサイトであらためて告知します。